社会保障と生きがい
Posted in 生きがいとは by: まみ福祉が充実し、生活に不自由なければ、生きがいを持つことで老いの孤独は解消するか、考えてみましょう。
福祉国家として名高いのは、ノルウェーやスウェーデンなどの北欧諸国です。
国民の生活水準は、米英をしのぎ、社会保障制度と社会施設は完備して、ユリカゴから墓場まで、生活上の不安は何一つないといわれます。
ところが驚いたことに、これら北欧諸国は、自殺率が高く、しかも、高齢になるほど、その率は高くなると言います。
このようなことを知ると、福祉が行き届くことで、孤独の不安から解放されるとは、早計には言えないようです。
名作として知られる映画「ショーシャンクの空に」の中に、こんな場面があります。
終身刑で50年以上服役していた老人が、70歳を過ぎて、釈放されました。
鉄格子の扉から外の世界へ解放された老人は、どの町に行くのも、どの店に入るのも自由です。
だれに監視されることもありません。
しかも、社会復帰を援助するため、スーパーでの仕事や、アパートも、国から保証されていました。
それにもかかわらず老人は、数日後、アパートの天井からロープをつるし、自ら命を絶ったのです。
服役中は話をする仲間もあり、必要としてくれる人がありました。
しかし、壁の外では、家族も友達もいない、独りぼっちだったのです。
保証もあり、自由な生活が得られたとしても、孤独の寂しさを乗り越える力にはならないのでしょう。
生きる力は、社会制度がととのい、老いの不安が軽減されたからと言って、わきあがってくるものではないようです。
日本もまた、世界の国々と比較すれば、生きがいを持ち、自由に生きることの出来る国と言っていいのですが、自殺の多い現状は何を物語っているのか、よく考える必要があります。